問題は重症患者でした

【戦争を語りつぐ証言ブログ】従軍看護婦の証言
 昭和20年8月9日からソ連が空襲を始め、爆弾が大きな音を立てて炸裂しました。ついに日本は無条件降伏し、ソ連軍によって武装解除されました。
 病院に勤務していた軍医や衛生兵は浮き足立って、早く安全な場所に移動しようとしました。が、問題は重症患者でした。見捨てて行くわけにはいかず、さりとて連れて行くのも無理と判断されたためか、恐ろしい処置が決定されたのです。
 ある日、防空壕から一人ずつ重症患者の兵隊さんが連れ出され、病院の一番億の部屋へ運ばれた。そこで青酸カリの注射をすると、もがき苦しんで「お母さん、助けて〜」と叫びながら1分ほどで息絶えるのです。