治安強化を絶叫する

ま、あちこちで言われていることですが、「少年犯罪が増えている」とか「外国人犯罪が増えている」ってのはデマですので騙されないようお気を付けください。デマの発信元ですが、おそらく警察力を強化したい警察とセンセーショナリズムで視聴率を上げたいマスメディアの共犯かと。これに加えてあんまりおつむのよろしくない方々が彼らに騙されてデマの再生産に加わっているという感じかな。
警察庁法務省の統計は公開されてるので、とくにメディア関係者なら簡単にウラ取りできるはずなんだけど。

【警察庁】警察白書/統計
【法務省】犯罪白書

問題点を分かりやすくまとめたサイトもある。同じ筆者によるブログには、特定世代に異常を見出そうという妄論をちゃかした記事も。

【少年犯罪データベース】養老孟司先生世代の脳は狂っている

世代論をごり押ししてると自分が火傷するよというパロディ。

【反社会学講座】キレやすいのは誰だ

外国人犯罪が多いというのもデマでした。

【うきうき書房】「自民党選挙公約:治安政策」の虚妄

さて、日本人の年間死者数のうち、殺害とそれ以外の死因で比較すると…?

(引用元:【webマガジンen】治安が「あぶない」は「あぶない」

(略)
外因には、「不慮の事故」「自殺」「他殺」が含まれる。外因による死者数は、2003年、日本全国で7万5638人であった。このなかで他殺は、たったの705人で、なんと1%にも満たない。
(略)
不慮の事故全体は3万8714人、交通事故を除くと、残りは2万7801人である。このうち、1万1290人の死亡場所は家(家庭)である。家庭内事故の内訳は、風呂場で2936人、のどを詰まらせて2432人、転倒・転落で2186人等である。家にいるときが最も安全であり安心できる場所であると感じるのが常識であろうが、実態は全く逆の結果である。場所として、最も危険な風呂場にこそ監視カメラをつけてみんなに見てもらったらどうかという冗談が生まれるほどである。
(略)
次は、他殺の中身を検討してみよう。これについては、警察庁の殺人統計は、未遂と予備を含むために、完全に正確な数字をえられないが、致死事件も含めた、交通事故以外の刑法犯罪による被害者と加害者の関係を調査したものなどを参考に推察してみる。そうすると、殺人既遂事件の過半数核家族内で起きている。つまり、社会的カテゴリーとしては、心中が中心である。なかでも子殺しが一番である。むろん、いわゆる「間引き」が約30、児童虐待も約30含まれる。
(略)

あちゃー、路上で殺される心配をするよりも、自宅の風呂場でこけないように注意した方がよさそうです。しかも、殺人事件では圧倒的に身内の犯行のほうが、そうでない場合よりも多い。そこで1句。

「家族を見たら110番