後醍醐の少女かどわかし

【徹夜城の多趣味の城】史劇的掲示板
 特に「後醍醐天皇のすべて」に出ていた彼の中宮・禧子の話は改めて凄いと思いました。この禧子というのは西園寺家のお姫様で、皇太子時代の後醍醐が誘拐して妃にしちゃったというエピソードがあるんです。これ自体は知ってましたが、そのときの禧子の御年が「11歳」と聞くと、「そりゃ犯罪だろ!」と(笑)。いや、誘拐時点ですでに犯罪なわけですけど、「源氏物語」的世界と思えば雅でもありますが…

ちょうど吉川英治の『私本太平記』を読んでいるところですが、確かにそういう話も載っていたけど十一歳だなんて書いてあったっけ、と思って、該当箇所を開いてみると、あんのじょう年齢の記述がまったく違ってる。

吉川英治私本太平記
姫はまだ十七、深窓の愛(いつく)しみにくるまれていたが、佳麗な容姿はかくれもなく、つねづね若公卿ばらの野心のまとであった。(略)なんと、姫を盗んだ下手人は、皇太子尊治の君とやがて知れた。

吉川さんの方がはばかって年齢を書きかえたんじゃないかなあ。Wikipediaだと十一歳になってるし。