光市母子殺害事件について

【言ノ葉工房】というブログが論点をよくまとめている。このブログがリンクしている【たかじんのそこまで言って委員会】大会議室でも、現役弁護士のすちゅわーですさんがマスメディアのでたらめ報道と事実との食いちがいについて説明している。
同ブログで引用されていたちょっと気になる言葉(強調は私によるもの)。

また、弁護団が今裁判で死刑廃止をアピールしたことはなく、むしろBecause It's Thereの春霞さんがおっしゃるように、

【光市事件に関しては、第1審、第2審で無期懲役とされ、それに対して被害者の遺族である本村洋氏が強く死刑を求め続け、検察官が上告した結果、原判決が破棄されたのです。

この経過からすると、検察官や本村氏が「死刑拡大運動」のためこの事件を利用したのであって、弁護団がこの事件を「死刑廃止運動」のために利用したといわれる筋合いではないのです。】

の通りだと思います。

追記。来栖宥子★午後のアダージオさん光市母子殺害事件 コメント「われわれマスコミは今そのことを報道するのが怖くてできません」
に、司法記者さんのコメントがありましたので転載します。

つまり当時から本当は否認事件であり、今現在の言い分とそう変わらなかったのです。調書にも「ドラえもん」が出ているそうです。
 1審の弁護人が「争わない。」と述べ、調書を被告に差し入れもせず見せもせず「証拠採用に同意。」してしまったから、こういう間違いになってしまったというのが真相です。

 おそらくずっと傍聴している本村さんは気付いています。だからこそ焦って世論を味方にして潰そうとしているのでしょう。

今まで気づかなかったけど、これはその通りだよなぁと思った。遺族感情としてメディアで怒り悲しみを述べるのは当たり前のこと(つまり運動ではないということ)だと思うんだけど、たしかに、彼は被告人が下級審で殺意を否認しているのを知ってたはずなんだ。なのに、被告人が殺意の否認をふたたび主張することを阻害しようとし、それでいて死刑を望んでいるのだから、「死刑拡大運動」(つまり殺意のない人にまで死刑の範囲を広めるということ)のために事件を利用しているとの指摘があるのは仕方ないかと思う。