南方は心服しなかったのか

キバヤシ:そうか…そういうことだったのか…
ナワヤ :どうした、キバヤシ!?
キバヤシ:オレたちは、とんでもない思い違いをしていたのかもしれない…
ナワヤ :どういうことだ!なにか分かったのか!?


キバヤシ:よく思い出してくれ、馬謖のあの言葉を…
ナワヤ :馬謖の…言葉…?
キバヤシ:ああ、あのとき馬謖はたしかこう言ったよな、「心を攻めよ」…と
ナワヤ :孔明が南蛮討伐をするときに言った言葉か…
タナカ :『襄陽記』に記されているやつだな
キバヤシ:そうなんだ、そして「それ以来、南方は反乱しなかった」とも書いている
イケダ :それを見てオレたちは馬鹿笑いしたんだったな
ナワヤ :そうさ、南蛮人の反乱はいっぱい起こってるんだからな!
キバヤシ:ナワヤ…速断は禁物だぞ!
ナワヤ :…!!


キバヤシ:本当にそう思うか!?もし大元の情報が間違っていたとしたら…!
イケダ :まさか…そんな…!
ナワヤ :どういうことだ、キバヤシ!?


キバヤシ:なあ、まず最初にこれを見てくれないか
トマル :か…『華陽国志』…?
キバヤシ:この文献によると、孟獲孔明に降服したあと御史中丞になったとある
タナカ :ああ、その話はオレも聞いたことがある
キバヤシ:オレはこの文献を見てとんでもない仮説を思い付いたんだ
イケダ :そ…それはまさか…
キバヤシ:よく考えてみろ、異民族ごときがそんな高官になれると思うか?
ナワヤ :ま…まさか…しかし…!
キバヤシ:まだ分からないのか!つまり孟獲南蛮人じゃないんだよ!
ナワヤ :なんだってー!!


キバヤシ:よし、いちど整理してみるぞ
イケダ :あ、ああ
キバヤシ孟獲南蛮人じゃなかった…これは政府高官になったことで明らかだ
タナカ :異民族ならそこまで待遇しないだろうな
キバヤシ:そして孔明は、その孟獲を心服させた
イケダ :つまり、心を攻めたというわけだな
キバヤシ:それ以来、南方は反乱しなかったと『襄陽記』は言っている
ナワヤ :よく分からないな…異民族が反乱してるのは事実だろ?
キバヤシ:待てよ、ナワヤ…結論を出すのはまだ早いぞ
ナワヤ :分かった…続けてくれ
キバヤシ:もし、南方≠異民族だとしたらどうだ!?
ナワヤ :ま、待て…どういうことだ!キバヤシ
キバヤシ:結論から言うぞ…
ナワヤ :…
キバヤシ:『襄陽記』は南方とは言っているが、異民族とは言っていない!
タナカ :そ…そんな…まさか…!
キバヤシ:つまり孔明に心服したのは南方=漢民族だけで、異民族は不服のままだったんだ!
ナワヤ :なんだってー!!


キバヤシ:『華陽国志』を見た瞬間、オレは全ての謎が解けた!!!
イケダ :そ、そんな…
キバヤシ:『襄陽記』は最初から何一つ嘘をついてなかったんだ!!!
ナワヤ :なんてこった…
キバヤシ:どちらにしろ机上の空論…本当のところはわからない…!
ナワヤ :キバヤシ
キバヤシ:だが、オレはあきらめない!
ナワヤ :あ、ああ…そうだとも!
キバヤシ:『三国志』の真相はオレたちの手でつかむ!!!!!!!!!


つ、疲れた…この口調。普通に書くより3倍くらい消耗しますって…。南方=漢民族と見なすかぎり、南方が反乱しなかったという『襄陽記』の記述は間違いじゃなくなるよ、というお話です。

せりふのパクリ元はここ。
http://astro9.hp.infoseek.co.jp/catastrophe.htm
http://park10.wakwak.com/~seikimatu/