浦島太郎 その後

これは本家『トリビアの泉』でも紹介されていましたが、浦島太郎が玉手箱を開けたあとの話。

『御伽草子』
さて浦島太郎は一本の松の木陰にたちより、呆れはててぞゐたりける。太郎思ふやう、龜が與へしかたみの筥、あひ構へてあけさせ給ふなと言ひけれども、今は何かせむ、あけて見ばやと思ひ、見るこそ悔しかりけれ。此の筥をあけて見れば、中より紫の雲三筋のぼりけり。これをみれば二十四五のよはひも忽ち變りはてにける。
さて浦島は鶴になりて、虚空に飛びのぼりける折、此の浦島が年を龜が計らひとして、筥の中にたゝみ入れにけり、さてこそ七百年の齡を保ちけれ。明けて見るなとありしを明けにけるこそ由なけれ。
(略)
其の後浦島太郎は丹後の國に浦島の明神と顯はれ、衆生濟度し給へり。龜も同じ所に神とあらはれ、夫婦の明神となり給ふ。めでたかりけるためしなり。

浦島太郎が松の木陰で箱を開けてみると、紫色の煙が立ちのぼって、24〜25歳の浦島太郎はあれよあれよと年を取り、鶴になって空へ舞い上がった。その後、丹後浦島の守護神になり、亀(乙姫)といっしょに夫婦の明神として人々を救済したそうな。めでたしめでたし。

めでたいか?