日中関係と三国志

【Apes! Not Monkeys! はてな別館】「天下三分の計」と旧陸軍の中国認識

上記エントリとは関係ないけど。

日中戦争で南京城が陥落したころ吉川英治が中国にわたり、それで中国すげー!と思ったらしく『三国志』の新聞小説の連載が始まり、戦後、横山光輝がその吉川『三国志』を下敷きにして漫画『三国志』を描いたけど、当初は中国との国交がなくて甲冑もろくに描けないほど資料がなかったんだけど、日中国交正常化にともない中国旅行が自由にできるようになって資料も入手しやすくなり*1、だから漫画でもちょうど赤壁の戦いのあたりから甲冑の表現が詳細になってきてる。要するに『三国志』って歴史的なできごとを描いた物語なんだけど、この物語自体が歴史のなかから生み出されてるんだ、っていう話を職場の後輩にしたらえらく興奮して喜んでた。2週間くらい前の話だけど。

*1:いま横山光輝のオフィシャルサイトを見たら連載開始が72年だと書いてある。日中国交正常化と同じ年だから、それを記念する意味での連載開始だろう。しかし、そうすると最初は資料がなかったという横山自身が語ってる事実と食いちがってしまう。横山が言ってるのは78年の日中平和友好条約のことかもね。