張嶷

Wikipedia:張嶷
張嶷(ちょうぎ、? - 254年)は、中国の後漢末期から三国時代にかけての、蜀漢の武将。字は伯岐。巴郡南允国の人。張瑛・張護雄の父、張奕の祖父。演義では、何故か張疑(擬)(ちょうぎょく)となっている。または張儀とも記されるという。

はじめ「ちょうぎょく」だったのにルーツ君が勝手に「ちょうぎ」に変えちゃってる。ルーツ君は正史が「ちょうぎ」と読ませているからと言ってるけど、もちろんデタラメで、正史(および裴注、集解)にそのような読み(ぎ=Yi2)の指定はない。

名が「嶷」、字が「伯岐」で、どちらにも「山」が含まれてるので山名にちなんでいるように見えるが、嶷山は荊州にあり、岐山は雍州にあり、まったく相関がない。山名にちなんでいるわけではないのだ。

「嶷」には高いという意味があり、「岐」にも高いという意味があり、じっさい「岐嶷」という言いまわしもあって、その場合「嶷」の読みは「ぎょく」(=Ni4)。けっきょく、かれの姓名は「ちょうぎょく」と読むほうが妥当だろう。

ところで南允国ってのは南充国の誤り。「張疑」「張擬」「張儀」の出所は不明。そもそも『演義』にはさまざまに版本があって、どの版本でそのような表記になっているかを明記しないと無意味。『演義』にいちいち読みの指定があるとも思えないから、ルーツ君の手にした訳本にそのような誤植とルビがあったということじゃないか。