蜀の戦略がいつも過小評価されている

2ちゃんねるあたりで、孔明が関中を押さえたとしても補給が続かないから、といった主張をひんぱんに見かけるんだけど、平時から関中に集積しておけばなにも漢中から物資を送る必要はないんだから、ちょっと的外れな感じがしてもったいない。

それに、防衛ラインが横に伸びるから、という見解も同様で、長安が落ちれば守るべきは潼関と蒲阪津だけになるので、これもあまり意味がない主張ではないかなあ。

そんなことを思うよりも、そもそも長安じたいが落とせるかどうか、関中を維持できるかどうかを検討したほうがいい。

孔明の当初の漸進策はというと、まず冀城を落として涼州を押さえたら隴関をはさんで魏軍と対峙する、というものだと思うけど、これは長安を落として潼関を封鎖するという将来的な計画を規模縮小させた模擬検証とも見なしうる。戦略地図が相似形を描くんだよね。