マンドレイク

『太平御覧』所引『風俗通』
霊帝の光和七年(一八四)、陳留・済陰などの諸郡では、道ばたに人間の姿をした草が生え、そいつは矛や弩を持ったり牛や馬を牽いたりしてさまざまだったが、どの姿も完全であった。後年、関東が董卓を誅殺しようとしたとき、陳留・済陰は好誼を捨てて武装を取り、官吏も民衆も殺しつくされた。草の起こした怪奇というのを信じずにはいられない。