厳白虎の城

厳白虎の娘婿キタコレ。

『古今図書集成』巻968に引く『湖州府山川考』*1
（原文）石城山。一名城山，在縣南五十里，高九十丈，迴五里。山上有故城。吳時烏程嚴白虎據此築城，與呂蒙相拒。猶有弩臺﹑烽樓﹑走馬埒遺址。
（訳文）石城山。別名を城山といい、県城の南五十里にある。山の高さは九十丈、周囲は五里である。山頂の故城は、呉の時代、烏程の厳白虎がこの山を拠点として築いたもので、呂蒙と対峙した。いまでも弩台、烽楼、走馬埒などの遺構が見られる。

厳白虎が呂蒙と対峙したことは正史に見えていない。呂範の間違いかとも思ったが、呂範伝では孫策がみずから厳白虎にあたり、呂範は別働隊として陳瑀にあたったとあるので、そうでもないらしい。呂蒙が別部司馬を務めていたころだろうか。

『古今図書集成』巻969に引く『湖州府城池考』
（原文）城山城。在縣南五十一里。吳地志云：吳時有烏程人嚴白虎，與呂蒙相拒於此。今尚有城址。
（訳文）城山城。県城の南五十一里にある。『呉地志』によると、呉の時代、烏程の人である厳白虎はこの山で呂蒙と対峙したとあり、いまなお城址が残っているという。
（原文）朱城。在縣東南二十四里。嚴白虎壻朱叔廉所築。
（訳文）朱城。県城の東南二十四里にある。厳白虎の女婿である朱叔廉の築いたもの。

厳白虎には朱叔廉という名の娘婿がいたらしい。呉郡で朱姓……。城山城の出典が示されている。

『古今図書集成』巻221に引く『真霊位業図』
（原文）第七右位，主非使者，嚴白虎。（吳時人。為孫策所殺。）
（訳文）第七位の右列。主非使者は厳白虎。（呉の時代の人で、孫策に殺された。）

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*1:という書名があるようには思えない。『湖州府志』の一部？それとも図書集成のオリジナルコンテンツですか？